君と出逢えた世界の中で

運命的な五叉路、なんでしょ?

もう一度あの日の希望の色で満たしてよ。

ワタシが好きになったアイドル嵐という世界はキラキラしていた。いつだって。恋とかそういった類のものとはまた違うときめきだったりで満ち溢れていて、キラキラしていたし、1人1人が思い思いの好き、を抱えて、それで成り立っていたはずだったけど。

だけど、おそらく10周年を機に迎えた彼らの人気上昇をきっかけに、露出が一気に増えて、あらゆる企業やらテレビ局やらが嵐を使って。嬉しいことだと思う、ふつうに。それはそうなんだけど。

特にここ2,3年、なにかが少しずつ変わっていっているような、気がして仕方なくて。

きっと本人たちの根底の部分は何も変わっていないのかもしれない。でも、彼らを取り囲む環境が、ファンが、なにか変わっていっているような。

ファンが増えれば、いろんな意見も増えるし、いろんなことを思ったり感じたりする人も増えると思うんだけど。

人気があればあるほど、要求されるもののレベルは高くなるのは十分わかる、そして個人露出が増えれば、個人のファンが増えるのもわかる。

そして、彼らにハマるきっかけの種類も増えるのもわかる。嵐としての5人での活動もそうだけど、個人のドラマだったり。いろいろ。

それでいい。それぞれ、いろんな好きを抱えて応援したり、元気をもらったり、自由なスタイルで好き、が存在していいのがアイドルだと思う。

だけど。彼らは根本的には5人で活動する嵐、というグループだっていうベースがある。

ワタシの知り合いで、ドラマきっかけに二宮さんを好きになった子がいて。

その後、ワタシは身近に嵐が好きって子が少なかったのもあって、嬉しくて、その子をコンサートに誘った。嵐、の中での二宮さん、というものを見て欲しくて、知って欲しくて。キラキラ輝くアイドルとしての二宮さんを見て欲しくて。

だけど。ワタシは彼女を連れて行ったことを心の底から後悔した。なぜなら、彼女の目には二宮さんしか映っていなかったから。彼女にとって二宮さん以外の4人は、好き、の対象ではない、どころか無関心、そのものだったから。ほかのメンバーのソロの時に、ちょっとトイレ行きたい、って言われたのは一生忘れない。

終わったあと、彼らは何も悪くないんだけど、素敵な空間を作り出していたとは思うんだけど、ワタシはそのコンサートを全然楽しめなかったというか、なんというか。モヤモヤが心の中にずっしりと残ったような気がした。別に、彼女の無関心がワタシのモヤモヤを作り出したわけじゃない、無関心をわかりやすく表現されたのがすごく嫌だった。

なんで今このタイミングでこんな話をしたのか、と言うと、なんとなく察しがつきそうだけど、最近、そのオンリー担とかいう人たちによって時折ざわついたりしているから。

オンリー担が悪いと言うつもりはまったくないけれど。無関心は仕方ない、関心を持て、と強要できる世界じゃない。でも。自分が好きな1人はもちろん、ほかの4人を好きな人だってこの世界にいる。

この間から某企業のCMの件だったり、今回は宮城のDVD件だったり、ほんと最近ざわつくことが多くて。

もっと素直にただ、好きなものだけを追いかけていられたらいいのにね、お互いの好きなものを尊重できたらいいのにね、と寂しく思ってしまうわけで。

気になるところに目がいってしまうのは人間の性なのかもしれないけれど。

素敵なところを探そう、自分がいいと思うものを探そう、その方がきっと世界は輝いて見えるはず。

ワタシ自身にもそう言い聞かせて。

そのうちいつか、彼らの放つ輝きが色褪せてしまうようなことが起こりませんように。
築き上げるのは簡単じゃないけど、崩壊は一瞬だと思うから。

みんなが彼らを好きになった瞬間の、そのキラキラしたそれを追いかけ続けられますように。

だから。

もう一度 あの日の 希望の色で満たしてよ。


2016.01.08