だってアイドルが好きなんだもん!

総じて、緑色の人を好きになりがちなおたく。

浜省こと浜田省吾のコンサート。


そう。つい1週間ほど前の9月29日。
ワタシは母に連れられて、ニトリ文化ホールの前のなんとも言えない長さの列に並んでいた。

浜田省吾のコンサートだ。

過去にワタシは1度この方のコンサートに行ったことがあるらしい。
それも小学校に上がってまもなくだとか。
覚えているわけもない。

見渡せば周りには母と同じ年代の夫婦や、おひとり様だらけ。
たまにワタシと同じく、母に連れられてやってきたであろう、娘たちがちらほらと。

まずびっくりなのが、コンサートの日だというのにまだ席がわからぬとのこと。
ん、チケットは?
と尋ねると、これ、と見せられたのは、ワタシが持っている某グループのファンクラブのカードと同じような青色のカード。
これがICカードだというのだから驚く。
徹底した転売対策と、本人確認。
コンサートスタッフというものに顔をまじまじと見られたのは、ワタシの人生の記憶の中で初めてだったと思う。

入口で入念な本人確認をされたあと、レシートような、チケットのようなものをもらった。
これが、チケットらしい。
な、なんと8列目。
はあ、こんな新参者、というか、ファンとも言えないワタシが。
席につく前に、グッズ売り場へ。
まあ。ワタシがいつも見ているグッズ売り場何かとは違い、2回並んでも10分がいいところ。
記念に、と母にTシャツを買ってもらった。
着るのか、という疑問は胸にしまって。

そして、トイレという準備を済ませ、席につくと、まあ近い。
好きなアーティストのコンサートで、こんなに近くに座ったことなどない。

正直、10年ぶりのオリジナルアルバムに関しては予習と言える予習をしていたか、と言えばノーだった。
連れていかれる、という感覚だったからというのが1番の理由だったと思う。

それでも、実家で何度も見せられた、ON THE ROADのDVDのおかげで過去の曲はほとんど耳にすれば知っている、というレベルではあった。

なんだかんだで母とぺちゃくちゃと喋っていたら、照明が暗くなって。

出てきた時に、ワタシは思わず息を呑んだ、というのが正解だろう、あの、DVDや、テレビで見る黒いサングラスに白髪の浜田省吾が肉眼でわかる距離に立っているのだ。

正直、もう1曲目で心は持っていかれていたのだと思う。
彼の声が、身体に染み込んで来るのがわかる。耳に心地よい音が流れ込んでくる。
コンサートでのこの感覚は記憶にある範囲では初めてだった。
ロックなのに、声はしっかりと耳に届いている。

MCは短め、よく知らないワタシでもなんとなく、寡黙なイメージから、彼らしいな、なんて思いながら、実は、次の曲、次の曲、と楽しみにしていたんだと思う。

個人的には、彼が魔が差して書いた、と言っていた、サンシャイン・クリスマスソング、そして、恋する気分がリズム感といい、歌詞といい、ワタシの年齢でもキュンとする曲だった。

ちなみに、五月の絵画、アジアの風、ではワタシは1人で涙を流していた。
彼の声に、後ろで流れる映像に、視界が歪んできて、気付けばポロリ、と涙が頬に落ちていたけれど、拭う気にもなれず黙って、涙を流しながら、彼の声に耳を傾け続けていた。

そして2部構成の2部。
ON THE ROADと言えばいいのだろうか、新しいアルバムの曲ではなく、今まで彼が歌い続けてきた曲の披露。

各公演、若干歌っている曲が違うと聞いているとはいえ、ここからはネタバレになってしまうかもしれないので気をつけてください。




記憶は曖昧だが、ワタシが歌ってくれて嬉しかった曲は、I am a father。
五月の絵画といい、I am a father といい、父親に弱いのかはわからないけれど。
歳を重ねるごとになんとなく言いづらくなってきた自分の感情があるからなのかもしれない。
父親という存在を聞くたびにしっかりと改めて感じさせてくれる曲だから、ワタシは好きだ。

外さずに、ON THE ROAD , J.BOYはもちろん歌っていた。

この時には、もう連れてこられた、なんて忘れて、隣の母よりも楽しんでいた気がする。

物心のついた今、聞きたいなあ、と思っていた、路地裏の少年と片想い、ラストショーあたりは聴けなかったけれど、聴けなかったからこそ、また彼のコンサートに足を運んでみたいと思わせてくれた。

毎年コンサートしているわけではない彼は、次、コンサートをするのはいつかわからない。

次のコンサートではワタシが何歳になっているかもわからない。

でも、だからこそ。
今と感じ方が違うかもしれない、また違う気持ちで聴けるかもしれないと思うと、やはり次の機会が楽しみなのである。

もう還暦だと母から聞いた。
あと何年、彼がこうして人前に出て歌い続けてくれるのかはわからない。
でも、ワタシはその声に確実に心を動かされた。
風刺、的な曲が多かったり、テレビなどにあまり露出されないところとか、万人にいい顔をしようとしないスタイルも、ワタシは好きだ。

あれ、すっかりファンじゃないか。と言われれば否定はできない。

まだまだ、ファンというには知識不足と言えば知識不足だ。

それでも、確実にステージ上の彼は、ワタシには輝いて見えたのである。

ぜひ、また。
彼の歌声を生で聞きたい。
そう心の底から思わせてくれた、そんな心躍る夜を、3時間を、ありがとう、と伝わらないけれど、ここで叫びたいと思う。


コンサートレポは苦手だけれど、これからもこんな感じで行ったコンサートの感想なんかを綴れたらいいと思う。




2015.10.07